発信の言葉を、実務で使える言葉にする

用語集。

報道作法や発信倫理には、少し硬い言葉が出てきます。 この用語集では、起業家、小さな会社、独立プロジェクトが実際に使えるよう、 基本用語をやさしく整理します。

Glossary

難しい言葉を、発信の道具にする。

「事実確認」「利益相反」「反論機会」「編集独立性」「訂正方針」。 こうした言葉は、最初は少し遠く感じるかもしれません。 しかし、どれも発信を安全にし、読者に信頼されるための実務的な道具です。

Press.co.jp の用語集は、専門家だけの辞典ではありません。 初めて会社発表を書く人、創業者メッセージを整えたい人、AIで下書きを作る人、 小さな媒体を始めたい人のための、実務の言葉の整理です。

言葉を理解すると、発信の判断がしやすくなります。

この用語集の使い方

  1. 知らない言葉を確認する。
  2. 自分のサイトの編集方針を書くときに使う。
  3. チームや学生に発信ルールを説明するときに使う。
  4. AIに下書きを頼む前の共通語として使う。
  5. 公開前チェックリストと合わせて使う。

あ行

AI編集

AIを使って、構成案、下書き、要約、校正、確認項目の洗い出しなどを行う編集補助のことです。 Press.co.jp では、AIを編集責任者ではなく、編集助手として扱います。

関連:AI編集人間による最終確認

AI利用表示

文章、画像、構成、要約などにAIを使った場合、その利用を読者に説明する表示です。 すべての軽微な利用を毎回書く必要はありませんが、読者の判断に影響する場合は表示を検討します。

関連:AI利用表示方針

一次情報

できごとや発表にもっとも近い情報です。 本人の発言、公式資料、契約書、取材録音、現場写真、行政資料、元データなどが含まれます。

関連:情報源事実確認

意見

発信者の考え、評価、見方、提案、予測です。 意見を書くことは悪いことではありません。 ただし、事実と混ぜず、読者が意見として理解できるように書きます。

関連:事実と意見

引用

人の言葉や資料の一部を、自分の文章の中で示すことです。 引用は文脈を変えず、誰の言葉か、どの資料か、どこまでが引用かを分かるように扱います。

関連:引用の作法

インタビュー

相手に話を聞き、発言や考えを記録する取材方法です。 目的、掲載先、発言の扱い、録音の有無をできるだけ明確にして進めます。

関連:取材の作法

閲覧者・読者

ページを読む人です。 Press.co.jp では、読者を単なるアクセス数として扱わず、発信者の言葉を手がかりに判断する人として尊重します。

関連:発信倫理

オフレコ

取材相手が「公開しない前提」で話す情報です。 オフレコの扱いは事前に確認し、約束した内容を勝手に公開してはいけません。

関連:取材の作法

か行

確認済み情報

原資料、公式情報、本人確認、取材記録などにより裏づけが取れている情報です。 事実として書く前に、確認済みかどうかを見ます。

関連:事実確認

確認中

まだ事実として確定できないが、確認を進めている状態です。 確認中の情報は、確定情報のように書かず、「確認中」と示します。

記者発表・プレスリリース

会社や団体が、発表内容を社会やメディアに伝える公式文書です。 宣伝文ではなく、何を、いつ、誰が、なぜ発表するのかを確認できる形で整理します。

関連:プレスリリースの雛形

記事広告

記事の形をした広告です。 読者が通常の記事と誤解しないよう、広告、PR、協賛などの表示を明確にします。

関連:広告表示

キャプション

写真や図表につける説明文です。 写真が何を示しているのか、実写なのかイメージなのか、AI生成画像なのかを明確にする役割があります。

協賛

企業や団体が、企画や活動を支援することです。 協賛がある場合は、誰が支援しているのか、編集や内容にどこまで関与しているのかを読者に示します。

関連:広告表示方針の雛形

広告表示

広告、協賛、提供、アフィリエイトなどの商業的関係を読者に示す表示です。 表示は、読者が読む前に分かる場所に置くことが基本です。

関連:広告表示と読者への透明性

公平さ

すべての意見を同じ重さで並べることではありません。 確認済みの事実、相手の立場、文脈、反論機会、利害関係を整理し、読者が判断できる材料を示すことです。

関連:公平さの作法

さ行

事実

確認できる情報です。 日付、数字、氏名、会社名、価格、所在地、発表内容などが含まれます。 事実として書く前に確認します。

関連:事実と意見

事実確認

公開前に、日付、数字、固有名詞、引用、条件、情報源を確かめる作業です。 AIの答えだけで事実確認を終わらせてはいけません。

関連:事実確認の作法

社説・意見記事

発信者や媒体の見方、判断、提案を示す記事です。 意見であることを読者が分かるようにし、事実との区別を明確にします。

出典

情報のもとになった資料、発表、取材、データなどです。 重要な事実や引用では、出典を示すことで読者が確認しやすくなります。

関連:情報源

情報源

情報がどこから来たのかを示すものです。 公式資料、本人確認、匿名情報、SNS投稿、他媒体の記事、AI出力などは、それぞれ扱いが違います。

関連:情報源の扱い方

ステルスマーケティング

広告や宣伝であることを隠し、通常の記事や自然な推薦のように見せる行為です。 読者の判断をゆがめるため、広告表示を明確にします。

関連:広告表示

た行

訂正

初出時の誤りを確認し、正しい内容に直すことです。 読者の判断に影響する誤りについては、訂正日と訂正内容を分かるように示します。

関連:訂正の作法訂正方針の雛形

訂正方針

誤りが見つかったとき、どう確認し、どう直し、どう読者に知らせるかを定めた方針です。 発信者が読者に示す重要な約束です。

撤回

記事や発表の重要な前提が崩れた場合に、内容を取り下げることです。 撤回する場合は、理由を説明し、記録として残すことが望まれます。

関連:訂正の作法

透明性

読者が判断できるよう、情報源、広告、利害関係、AI利用、確認状況を必要に応じて示すことです。

取材

相手から話を聞き、資料を確認し、情報を集める行為です。 取材の目的、掲載先、発言の扱いを相手に伝えることが大切です。

関連:取材の作法

な行

二次情報

他の記事、要約、解説、まとめなど、一次情報をもとにした情報です。 参考にはなりますが、重要な事実ではできるだけ一次情報に戻ります。

ニュースリリース

会社や団体が新しい発表を社会に伝える文書です。 プレスリリースと近い意味で使われることがあります。 発表日、発表者、内容、問い合わせ先を明確にします。

は行

反論機会

相手に不利益な内容を公開する前に、相手へ事実確認や見解を求める機会です。 公平さを守るための重要な手順です。

関連:反論機会依頼の雛形

発信倫理

読者、取材相手、顧客、社会に対して責任ある発信を行うための基本姿勢です。 読者をだまさず、相手を不必要に傷つけず、誤りを隠さないことが中心です。

関連:発信倫理

プライバシー

個人の名前、顔写真、住所、勤務先、学校、家族、健康、金銭、位置情報などに関わる私的な情報です。 公表できる情報でも、公表すべきかを慎重に考えます。

関連:プライバシーと被害

プレスリリース

会社や団体が、発表内容を報道関係者や読者に伝える公式文書です。 宣伝だけでなく、事実、背景、引用、問い合わせ先を整理して書きます。

関連:プレスリリースの雛形

編集方針

サイトや媒体が、どのような姿勢で発信するかを読者に示す方針です。 事実確認、訂正、広告表示、AI利用、利益相反などを含みます。

関連:編集方針の雛形

編集独立性

広告主、協賛者、取引先などの影響を受けすぎず、編集上の判断を発信者側が責任を持って行うことです。 広告や協賛がある場合は、その関係性を読者に示します。

ま行

未確認情報

聞いているが、まだ裏づけが取れていない情報です。 未確認情報を確認済みの事実のように書いてはいけません。

見出し

記事やページの内容を短く示す言葉です。 見出しは本文との約束です。 本文より強く言いすぎたり、読者をあおったりしないようにします。

関連:見出しの作法

や行

要約

長い情報を短く整理することです。 要約は便利ですが、重要な条件や文脈を落として意味を変えないようにします。

読者への透明性

読者が内容を判断できるよう、情報源、広告、利害関係、AI利用、訂正方針などを必要に応じて示すことです。

ら行

利益相反

発信者や執筆者が、記事の対象と金銭的、個人的、組織的な関係を持ち、 その関係が読者の判断に影響する可能性がある状態です。

関連:利益相反を明示する

リード文

見出しの下に置く短い導入文です。 読者が最初に理解すべき要点を示します。 見出しと同じく、本文より強く言いすぎないようにします。

わ行

分かりやすさ

文章をやさしくすることだけではありません。 読者が、何が事実で、何が意見で、どこに確認先があり、何をすればよいか理解できる構造を作ることです。

Press.co.jp の結論

用語を理解すると、発信の判断が速く、正確になります。

事実確認、訂正、広告表示、利益相反、反論機会。 これらは難しい言葉ではなく、読者に信頼されるための実務の道具です。 言葉を知ることは、発信の責任を持つ第一歩です。